子ども対象の心療内科を受診することになった

心療内科の受診

心療内科という言葉に戸惑いながらも、息子のために踏み出した一歩

発達障がい者支援センターに初めて相談に行った日。

息子は「話したら少しスッキリする」と言いました。

その言葉に、僕たちは少し希望を感じていました。

そして、担当スタッフから、もう一つ提案がありました。

「子ども対象の心療内科を受診してみませんか?」

心療内科。

その言葉を聞いた時、僕は少し戸惑いました。

精神科OTパパ

うちの息子は、そこまでじゃないんじゃないか

そんな思いが、頭をよぎりました。

でも、担当スタッフは続けて言いました。

「専門の先生に診てもらうことで、今後の対応の仕方が見えてくるかもしれません」

「お父さん、お母さんの相談にも乗ってくれますよ」

その言葉に、僕は考えを変えました。

精神科OTパパ

息子のためなら、何でもやってみよう

この記事では、子ども対象の心療内科を受診することになった経緯と、初めて行った時のことについて書きます。

精神科OTパパについて
精神科OTパパの人のアイコン
  • 精神科病院で作業療法士18年目
  • 現在、精神科デイケアセンター長
  • 息子(長男)の5年間の不登校(小1~小5)で、親である僕と妻が”どのような悩みを抱き”、”対立し”、”息子にヒドイことをしてきたか”その経過を発信
この記事の要約
  • 心療内科の受診を決めたきっかけ
  • 「心療内科」という言葉への戸惑いと決断
  • 初めて心療内科に行く時の僕たち親の不安
  • 心療内科での診察の流れ
  • 息子がカウンセラーと過ごした時間
目次

発達障がい者支援センターから心療内科の受診を勧められた

担当スタッフからの提案

発達障がい者支援センターでの初回面談が終わった時、担当スタッフが僕たちに話しかけました。

「お子さんの様子を見ていると、専門の先生に診てもらった方がいいと思います」

僕は、少し驚きました。

「専門の先生…ですか?」

担当スタッフは、頷きました。

「はい。子ども対象の心療内科があるんですが、一度受診してみませんか?」

心療内科。

その言葉を聞いた瞬間、僕の心の中に、少し抵抗感が生まれました。

妻も、隣で少し戸惑った表情をしていました。

担当スタッフは、僕たちの様子を見て、続けて説明してくれました。

「心療内科というと、少し抵抗があるかもしれませんが、子どもの不安や行き渋りに対応してくれる先生がいるんです」

「お子さんがカウンセラーの方と遊んだり話をしている間に、お父さんとお母さんが担当医の先生と面談できます」

「今後の対応の仕方や、お子さんの状態について、参考になる話が聞けるのではないかと思いますよ」

その説明を聞いて、僕は少し安心しました。

妻も、頷いていました。

「心療内科」という言葉への戸惑い

正直に言えば、「心療内科」という言葉には、抵抗がありました。

精神科OTパパ

うちの息子は、そこまでじゃないんじゃないか

そんな思いが、頭をよぎりました。

息子は、確かに学校に行けなくなっています。

毎朝泣いています。

毎晩泣きわめいています。

でも、「病院に行くほど」なのか。

その疑問がありました。

妻も、同じことを感じていたようです。

看護師ママ

「心療内科って…本当に必要なんでしょうか?」

妻が、担当スタッフに聞きました。

担当スタッフは、優しく答えてくれました。

「お子さんの状態を見ていると、専門的な支援が必要だと思います」

「今のままだと、お子さんもお父さんもお母さんも、とても辛いですよね」

「心療内科では、お子さんだけでなく、ご家族全体をサポートしてくれます」

「決して『病気だから病院に行く』というわけではなく、『困っているから専門家に相談する』という感覚で大丈夫ですよ」

その言葉を聞いて、僕は少し考えが変わりました。

「病院」ではなく、「相談する場所」。

そう考えると、少し気持ちが楽になりました。

息子のためなら何でもやってみようと思った

僕は、妻と目を合わせました。

妻も、僕を見ていました。

二人とも、同じことを考えていました。

「息子のために、できることは何でもやろう」

僕は、担当スタッフに言いました。

精神科OTパパ

「わかりました。受診してみます」

妻も、頷きました。

看護師ママ

「お願いします」

担当スタッフは、笑顔で答えてくれました。

「ありがとうございます。では、心療内科の連絡先をお伝えしますね」

担当スタッフは、紹介状も書いてくれました。

「この紹介状を持って行ってください」

「先生には、こちらからも事前に連絡しておきますね」

僕たちは、紹介状を受け取りました。

帰りの車の中で、妻が言いました。

看護師ママ

「心療内科か…」

精神科OTパパ

「うん…でも、息子のためだよ」

看護師ママ

「そうだね。やってみよう」

僕たちは、心療内科に行くことを決めました。

抵抗はありました。

でも、息子のためなら、何でもやってみようと思いました。

それが、親としてできることでした。

初めて心療内科に行く日—不安でいっぱいだった

心療内科

心療内科を予約するまで

家に帰ってから、僕たちは心療内科に電話をしました。

看護師ママ

「発達障がい者支援センターから紹介されて…」

電話口の受付の方は、優しい声で答えてくれました。

「はい、お待ちしておりました」

「いつ頃がご都合よろしいですか?」

僕たちは、できるだけ早い日を希望しました。

看護師ママ

「できるだけ早くお願いします」

受付の方は、少し待ってから答えてくれました。

「申し訳ございません。小児対象の診察日は曜日が決まっておりまして…」

「現在、予約が埋まっておりまして、初診は1ヶ月半後になってしまいますが、よろしいでしょうか」

1ヶ月半。

少し長く感じました。

でも、選択肢はありませんでした。

看護師ママ

「わかりました。お願いします」

初回の診察日が、決まりました。

電話を切ってから、僕は妻と顔を見合わせました。

看護師ママ

「1ヶ月半か…」

妻も、少し残念そうな表情をしていました。

精神科OTパパ

「うん…意外と待つんだね」

僕たちは共に医療従事者です。

僕は精神科作業療法士、妻は看護師。

もちろん心療内科についての知識はありました。

でも、自分たちが通うとなると、不安がいっぱいでした。

「どんな先生なんだろう」

「息子は、ちゃんと行けるんだろうか」

「何を話せばいいんだろう」

知識があるからこそ、逆に色々なことを考えてしまいました。

妻も、同じことを感じていたようです。

看護師ママ

「緊張するね」

精神科OTパパ

「うん…でも、行くしかないよね」

1ヶ月半後に向けて、僕たちは心の準備を始めました。

息子に「病院に行く」と伝える難しさ

一番悩んだのは、息子にどう伝えるかでした。

「病院に行く」と言ったら、息子はどう反応するだろう。

学校にすら、毎日泣きながら行っている息子です。

知らない場所に行くことを、極端に怖がります。

「病院」という言葉だけで、拒否反応を示すかもしれない。

僕たちは、夜、息子が寝た後、二人で話し合いました。

精神科OTパパ

「どうやって伝えようか」

看護師ママ

「『病院』って言わない方がいいかもね」 「『お話を聞いてくれる先生のところに行く』って言った方がいいかも」

精神科OTパパ

「そうだね。発達障がい者支援センターの時みたいに」

診察日の数日前、僕たちは息子に話しました。

精神科OTパパ

「今度の水曜日、お話を聞いてくれる先生のところに行くんだけど、一緒に来てくれる?」

息子は、少し不安そうな顔をしました。

小学息子

「どこに行くの?」

妻が、優しく説明しました。

看護師ママ

「発達障がい者支援センターみたいなところだよ」
「優しい先生が、お話聞いてくれるから」

息子は、少し考えてから答えました。

小学息子

「うん…行く」

その言葉を聞いて、僕は少し安心しました。

でも、当日になったら、また泣いてしまうかもしれない。

そんな不安も、残っていました。

当日の朝、息子の様子

心療内科に行く日の朝が来ました。

息子は、いつもよりスムーズに起きました。

小学息子

「今日、先生のところに行く日だよね」

そう言って、自分で着替えました。

僕は、少し驚きました。

精神科OTパパ

「意外と大丈夫なのかな」

妻も、同じことを思っていたようです。

看護師ママ

「スムーズに準備できてるね」

でも、家を出る時間が近づくと、息子の表情が曇り始めました。

小学息子

「ねえ…どんな先生なの?」

不安そうな声でした。

僕は、息子の頭を撫でました。

精神科OTパパ

「優しい先生だよ」
「発達障がい者支援センターの先生みたいな人だから、大丈夫」

看護師ママ

「パパとママも一緒に行くからね」

息子は、小さく頷きました。

小学息子

「うん…」

車に乗り込んで、心療内科に向かいました。

車の中で、息子の表情は少し緊張していました。

僕も、緊張していました。

ハンドルを握る手に、少し汗をかいていました。

精神科OTパパ

これで、また何か変わるんだろうか

そんな思いが、頭の中をよぎりました。

心療内科に到着しました。

建物は、普通の病院とは少し違って、アットホームな雰囲気でした。

精神科OTパパ

「ここだよ」

僕は、息子に言いました。

息子は、建物を見上げていました。

小学息子

「うん…」

三人で、手を繋いで、入口に向かいました。

心療内科での診察—息子はカウンセラーと遊び、僕たちは医師と面談した

夫婦での面接

待合室の雰囲気

心療内科の中に入ると、待合室がありました。

普通の病院の待合室とは、少し違いました。

壁には、子どもが描いたような絵が飾ってあり、隅には絵本やおもちゃが置いてありました。

アットホームで、温かい雰囲気でした。

受付で名前を告げると、問診票を渡されました。

「こちらにご記入ください」

妻は、問診票に記入し始めました。

息子の生年月日、現在の状況、困っていること。

一つ一つ、丁寧に書いていきました。

息子は、待合室の隅にあるおもちゃを見ていました。

小学息子

「あれ、触ってもいい?」

僕は、頷きました。

精神科OTパパ

「うん、いいよ」

息子は、おもちゃで遊び始めました。

少し、緊張が和らいだようでした。

問診票を書き終えて、受付に渡しました。

「ありがとうございます。少々お待ちください」

僕たちは、待合室の椅子に座って待ちました。

10分ほど待った後、名前を呼ばれました。

「○○さん、どうぞ」

僕たちは、息子と一緒に診察室に向かいました。

息子はカウンセラーと別室へ

診察室に入ると、40代くらいの男性の先生が迎えてくれました。

「こんにちは。初めまして」

優しい笑顔でした。

そして、もう一人、30代くらいの女性スタッフもいました。

「こちらは、カウンセラーの先生です」

担当医が、紹介してくれました。

カウンセラーの先生も、優しく笑いかけてくれました。

「こんにちは。よろしくね」

息子に、話しかけてくれました。

息子は、小さく「こんにちは」と答えました。

担当医が、僕たちに説明してくれました。

「これから、お子さんはカウンセラーと別室で遊んだり話したりしてもらいます」

「その間に、お父さんとお母さんと、私でお話をさせていただきますね」

僕は、少し不安になりました。

息子は、知らない人と二人きりになることを怖がります。

精神科OTパパ

大丈夫だろうか

でも、カウンセラーの先生は、息子に優しく話しかけていました。

「ねえ、あっちのお部屋に、面白いおもちゃがあるんだけど、一緒に見に行かない?」

息子は、少し考えてから頷きました。

小学息子

「うん…」

カウンセラーの先生と息子は、別室に向かいました。

僕と妻は、診察室に残りました。

ドアが閉まって、息子の姿が見えなくなりました。

僕は、少し心配でした。

でも、担当医が優しく言ってくれました。

「大丈夫ですよ。カウンセラーは、子どもの扱いに慣れていますから」

その言葉に、僕は少し安心しました。

担当医との面談で現状を説明する

担当医は、椅子に座るように促してくれました。

「どうぞ、お掛けください」

僕と妻は、向かい合わせに座りました。

担当医は、僕たちの目を見ながら話してくれました。

「発達障がい者支援センターから、お話は伺っています」

「今日は、もう少し詳しく、お子さんの状況を教えていただけますか」

僕は、今までの経緯を話し始めました。

話した経緯

保育園の年中から、たまに行き渋ることがあったこと。

年長の時には、曾祖父の死や引っ越し、妻の出産が重なり、行き渋りが激しくなったこと。

泣きながらも、最後には登園していたこと。

小学1年の夏から始まった学校への行き渋り。

毎朝泣きながら学校に行くこと。

夜も泣きわめくこと。

お風呂にも入れない、食事も取れない日があること。

妻も、毎日息子と一緒に学校に行っていること

担当医は、じっくりと僕たちの話を聞いてくれました。

メモを取りながら、時々頷いて。

そして、質問をしてくれました。

「学校では、どんな様子ですか?」

妻が、答えました。

看護師ママ

「教室に入ることがかなり不安なようで、入ろうとすると不安が強くなります」
「教室に入れた後は、しばらくすると落ち着いて、友達とも話をしています。」

「お家では、学校以外の時間はどうですか?」

僕が、答えました。

精神科OTパパ

「学校が終わってから夜の20時頃までは、比較的落ち着いています」 「でも、20時を過ぎると、また『明日学校嫌だ』と泣き始めます」

担当医は、一つ一つの情報を丁寧にメモしていました。

そして、僕たちに言いました。

「お二人とも、本当に頑張ってこられたんですね」

その言葉を聞いて、僕は少し泣きそうになりました。

発達障がい者支援センターの担当スタッフにも、同じことを言われました。

でも、何度聞いても、この言葉は心に響きました。

「頑張ってる」なんて、誰も言ってくれませんでした。

でも、専門家の先生たちは、僕たちの頑張りを認めてくれました。

妻も、目に涙を浮かべていました。

担当医は、ティッシュを差し出してくれました。

「大丈夫ですよ。ゆっくりお話ししましょう」

僕たちは、担当医に、今までの全てを話しました。

【まとめ】心療内科という選択肢を選んだ日

人生に正解なんてない

発達障がい者支援センターの担当スタッフから、心療内科の受診を勧められました。

「心療内科」という言葉に、僕たちは少し戸惑いました。

精神科OTパパ

うちの息子は、そこまでじゃないんじゃないか

でも、息子のためなら、何でもやってみようと思いました。

予約の電話をすると、小児対象の診察日は予約が埋まっていて、初診まで1ヶ月半待つことになりました。

僕たちは共に医療従事者で、心療内科についての知識はありました。

でも、自分たちが通うとなると、不安がいっぱいでした。

息子にどう伝えるかも悩みました。

「病院」という言葉を使わず、「お話を聞いてくれる先生のところに行く」と伝えました。

息子は、「うん、行く」と答えてくれました。

初診の日。

心療内科の待合室は、アットホームで温かい雰囲気でした。

診察室では、息子はカウンセラーと別室へ。

僕たちは担当医と面談しました。

僕たちは、保育園の頃からの経緯、小学校に入ってからの状況、全てを話しました。

担当医は、じっくりと僕たちの話を聞いてくれました。

そして、言いました。

「お二人とも、本当に頑張ってこられたんですね」

その言葉に、僕たちは救われた気がしました。

心療内科という選択肢を選んだ日。

それは、僕たちが専門家の力を借りて、前に進もうと決めた日でした。

※この記事は、一つの家族の体験談です。医療的な助言や指導ではありません。同じ状況でも対応は異なるため、判断に迷う場合は専門機関にご相談ください。お子さんの状況に応じて、必要な場合は専門機関(スクールカウンセラー、教育相談、医療機関など)にご相談ください。声掛けの仕方や言葉の選び方は、あくまで我が家の場合を記載しています。

【次回予告】

担当医との面談。

僕たちは、今までの全てを話しました。

そして、担当医が言った言葉が、僕たちの心を大きく揺さぶりました。

我が家には「無理に教室に入らなくていいんですよ」という考え方が伝えられました。

その言葉を聞いた瞬間、僕は驚きました。

次回は、担当医が教えてくれた「今後の対応の仕方」と、心療内科が僕たちにとって心強い場所になったことについて書きます。

▼次の記事
 心療内科の先生が教えてくれた「焦らなくていい」という言葉

▼前回の記事
 発達障がい者支援センターを紹介され、藁にもすがる思いで行った

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心療内科の受診

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この記事を書いた人

精神科OTパパのアバター 精神科OTパパ 精神科デイケアセンター(センター長)

精神科作業療法士18年×不登校経験者の父。息子の5年間の不登校を、看護師の妻と乗り越えました。中学生になった息子は、現在生徒会に入り活躍中。専門家でも無力だった体験を赤裸々に。同じ悩みを持つ親御さんへ。

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